ニコン クールピクスS570について


COOLPIXS570
美肌効果と高感度、広角5倍ズームが売りの廉価クールピクス

☆ジャンク度☆
電源ボタン陥没
撮影可能


COOLPIXS570 COOLPIXS570
 ライカ判換算で28mmから始まる光学5倍ズームレンズを搭載。

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 シンプルなトップビュー。


COOLPIXS570
 電源ボタンが陥没しているのが惜しい。
 動作は問題ないのだが。


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 操作系はかなり自然。12メガピクセルが気を吐く。

COOLPIXS570
 液晶ビュワーの見え具合はイマイチ。

 

 本カメラはクールピクスS500の延長上にある。登場は2009年の9月であり、この頃のクールピクスは廉価機のS500系と上級機のS600系と位置づけていたようだ。なので、本カメラには上級機に搭載している光学手ブレ補正機構は非搭載である。電子手ブレ補正機構を搭載とあるが、これは画面をソフトウェアで補正するもので、効果は簡易な物である。しかし、本カメラは従来のクールピクスの弱点であった高感度に対応するので、感度アップである程度の手ブレは防げる。
 撮像素子は立派な1200万画素級。これに、ライカ判換算で28〜140mmF2.7〜6.6の光学5倍ズームレンズを組み合わせる。本カメラの売りは「美肌効果」である。これはファインピクスF31fdで言うところの「顔キレイナビ」である。これは今やコンパクトデジカメには当たり前のように普及した顔認識AF/AEにシワやクスミほ補正する画像処理を組み合わせたものである。本カメラはスリムな金属製外装にピンクを施しており、アラサーやらアラフォーやらと言ったターゲットには福音だろう。
                   ☆             ☆
 実際に撮影に使ってみると、起動は素早いのだがレリーズボタン押下の後のプレビュー表示が長い。しかも、その間はレリーズボタンを押下しても撮影できないデットタイムが発生するので、次々に被写体を乱れ打つような撮影には向かない。プレビュー時間など、任意で設定できそうなものだが、拙僧が階層メニューを探しても見つからなかった。こういうのは、例え搭載していてもマニアルが無ければ設定できないようでは不満足である。
 「美肌効果」はそれなりに効果があるようで、被写体がダイナミクスレンジの中に存在すれば美しい描写になる。逆光や露光不足の場合にも人間の顔を綺麗に出そうとして、背景を諦める傾向にあるが、それはそれで顔が真っ黒になるよりは結構だろう。光線状態の良い時の絵作りは見事な鮮やかさでシャープネスである。近代のデジカメ画像のお手本のようだ。反面、条件の悪い時には簡単に諦めてしまう傾向にある。
 不満なのは液晶ビュワーが多分安物なのであろう、撮影時のプレビューではコントラストも低く、諦めていた画像もPCで見たらちゃんとしてた。こういうのは店頭でのテスト撮影でも顕著に表れるだろうから、コストダウンは損だ。
 すれ違いざまに被写体を辻切るような用途には今一歩足りないが、カメラ女子のメモカメラにしては出来過ぎたカメラである。

   では、撮影結果(覚王山祭り編)を見て頂きたい。

(了:2012/11/6)

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