オリンパス μ20デジタルについて


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鈍く光るボディが魅力

☆ジャンク度☆
不具合無し
撮影可能


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 オリンパス得意のカプセル型ボディ。
 銘板も美しい。

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 パーソナルカラーはシルバー。μ10はブルーだった。
 ライカ判換算で35〜105mmF3.1〜5.2の光学3倍ズームレンズ搭載。

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 ボディ上面のシルク印刷はすべて剥がれている。

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 素っ気ない操作系はμ10を踏襲している。

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 十字キーとメニューを組み合わせてバーチャルコマンドダイヤルを実現している。

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 蓋には防水のためのパッキンが。

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 銘板の色以外はμ10と外観上の区別はつかない。

 身も蓋もないのだが本カメラは4か月先行して発売された320万画素のオリンパスμ10デジタルの受光素子を80万画素増やして400万画素にしたものである。外観は銘板がブルーから銀に変わったくらいしか違いが判らない。一言でいうと曲線を基調としがスタイリッシュな金属製ボディのコンパクト防水デジカメである。
 その防水も水しぶきがかかっても大丈夫というレベルで、本カメラで本格的な水中撮影をしようというのは無理がある。ただ、純正のハウジングも出ていたようだし、船の上でセットするにしても何かと濡れる機会があるだろうから意義はあっただろう。勿論、単車や自転車のツーリングやスキーなどでは効果てきめんである。実際、北海道のツーリングでは散々雨に濡らされたが、カメラはまるで大丈夫だった。カッパを着ていたのにもかかわらず、胸のポケットに入れた非防水のリコーR1sはたちまち動作がオカシクナッテしまった。このような用途にはアドバンテージがある。また、あまり知られていないが、本カメラが採用する充電池LI−10Bはかなり持つので、撮影主体でない2週間ほどの旅なら2〜3本の予備電池を持っていくだけで足りるだろう。
 詳細はμ10と変わらないので省略するとして、その後に気付いた点を挙げることにする。多分、本カメラもμ10も同じのはずだ。
 もっとも重大な問題点は起動にすごく時間がかかることだ。これはμ10では気づかなかったので壊れたのかと思ったのだが、どうも原因は北海道ツーリングで気負って1GBのxDピクチャーカードを装填したことのようだ。レンズバリアを開いても、ファインダー横の黄色ダイオードが点滅するばかりで13秒ほど撮影ができないのである。これでは忙しいツーリングの友としては実用にならない。帰宅後、128MBのxDピクチャーカードを挿したら改善した。それでも、それなりの緩慢さではあるのだが、2003年という時代を考えれば納得できる程度のものである。当時は1GBのメモリをコンパクトデジカメに挿すというのは想定外だったのであろうか?
 また、晴天下の屋外で液晶ビュワーが殆ど見えなくなってしまうのも困ったものである。平成生まれの方にはピンとこないと思うのだが、旧世紀のデジカメの液晶ビュワーは晴天下に覗くと真っ黒だったのである。しかし、本カメラは新世紀のカメラなのでもう少し何とかしてほしかったものだ。もっとも、最近のコンパクトデジカメでも晴天下では不満足な見え具合のものは存在する。本カメラは、クラスの割には使い物になる光学ファインダーを搭載しているが、本質的な問題解決にはなっていないだろうな。
                ☆           ☆
 本カメラが登場した当時、果たして400万画素級のデジカメがコンシューマーユースで必要なのかという議論があった。その昔、一眼レフにTTL測光やAFが必要なのかと議論されたのと同様に、今ではそんな事を言う方はいない。ただ、当時の技術では同じ面積の受光素子で画素数を上げるとラチュードやノイズ処理に問題を生じやすいとされていたのは、まんざら老婆心ばかりではないようである。
 当時のオリンパスのコンパクトカメラの撮影画像は比較的ノイジーで色も省略拡張気味だとされていたが、本カメラの撮影画像を見ると同じような印象を持つ。それがフェアーでないと分かっていてもオプティオM20のようなモダンカメラで撮影した画像と比べると潤いがないように思える。しかし、逆光にも強く、撮影条件で大きく画質が崩れることはないから光学系に投資はケチっていないのだろう。
 今更、フルセットを揃える程の魅力があるとは言えないが、共用できる充電池と充電器をお持ちなら1000円以下で拾ってあげてほしい。仮に海水浴でダメになっても惜しくないだろう。いや、xDピクチャーカードの方は惜しいな。

 では、撮影結果を見て頂きたい。

(了:2010/10/7)

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