富士フィルムアクシア iX−130について


iX-130

@xiaブランドのおもちゃデジカメ。

☆ジャンク度☆
不具合なし
撮影可能


iX-130 iX-130
 マクロモード付き固定焦点(パンフォーカス)レンズ。
 デジタルズームも有り。


iX-130 iX-130
 情報表示液晶パネル。動画モードも有り。


iX-130
 シンプルこの上ない背面。


iX-130
 ネームの通り130メガピクセルを誇る。


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 電源は単三型電池2本、記録媒体はスマートメディア。

 本カメラは世紀末から今世紀初頭に掛けて盛り上がったおもちゃカメラだ。実勢価格が1.5万円程度と言うから割と高級な部類だろう。液晶モニターは無いが130万画素級の受光素子を持ち、外部媒体としてスマートメディアを採用する。レタッチソフトや8MBのスマートメディア、単三電池2本をセットにして、いわゆるオールインワンパッケージとして発売されたようである。拙僧が手に入れたのは勿論ジャンク籠で2002年頃だった。この頃は、この手のおもちゃデジカメもメガピクセルとなるとそこそこ高くて500〜1000円位した気がする。さっさと使ってコンテンツを作って処分すれば、当時なら元が取れるくらいの価格帯で処分できただろうが、2005年の今になってしまえば既に遅しである。
 富士フィルムアクシアというのはフジフィルムのグループ会社なのだろうが、アクシアと言うとカセットテープとか廉価な消耗品のブランドなので気になってしまう。フジとしては、このようなおもちゃデジカメにファインピクスの系統を与えたくなかったのだろう。同じ固定焦点(パンフォーカス)廉価デジカメでも液晶ビュワーの付いたファインピクスA101は別格なのである。
 大きさはタバコの箱くらい。フロントは銀の流線型と直線のモールドで複雑な意匠を構成しており、おもちゃカメラとしてはなかなか気の利いたデザインとなっている。レンズは右端にオフセットされておりその上に光学ファインダーが位置する。通常撮影においてはパララクスの問題は大きな物ではないが、特性上、マクロ撮影はコツが必要だろう。背面は黒の板である。親指があたる部分が凹んでいる。一見ホールドしにくそうなカメラなのだが、この親指の凹みと表の横に走る直線の突起が相まって中々ホールドしやすい。極めて軽いカメラで、基本的には右手で撮影する事になるだろう。特徴的なのは液晶ビュワーの無いビューファインダーカメラでありながらマクロ撮影モードと2倍のデジタルズーム機能を搭載しているところである。ファインダーには近接撮影時のパララクス指標は存在するが、2倍ズーム時のフレームなどは浮かんでいない。勿論、ファインダーが切り替わるわけではないので、フレーミングはカンが勝負と言うことになるだろう。なお、デジタルズーム時には画像サイズは680x512になる。無音声の動画モードも搭載していて実用という観点をどのような位置に持たせるかは兎も角、遊ぶには使える。レンズは無名でライカ判換算で45mmF3.0。固定焦点で1mからのフォーカスフリーだがマクロ撮影モードに切り替えられる。マクロ撮影モードでは20〜30cmまで寄れる。感度はISO79相当で遅いがシャッターが1/7〜1/1500までなのでつじつまを合わせているのだろう。
 実際に撮影してみよう。操作音が意外と甲高く気になるが、これは無音に出来る。画質モードは「FINE」「NORMAL」「BASIC」を選べる。32MBのスマートメディアで、「FINE」だと116枚、「NORMAL」だと163枚、「BASIC」だと354枚撮影できる。「BASIC」だと急激に撮影枚数が増えるが、画像サイズが小さく640x512になってしまうようだ。デフォルトでフラッシュ禁止になっているが、これはチャージに時間が掛かるからだろう。チャージ中には光学ファインダー上部のLEDがオレンジになり、レリーズボタンを押すと警告音を発してシャッターは切れない。また、チャージ中に電源OFFを行うとチャージまで待ってから電源OFFとなる。フラッシュモードや画質モードは電源を切っても覚えており、スナップでは迂闊にフラッシュが光ることも無く都合が良い。レリーズボタンを押すとちょっと間をおいてから「ピッ」と音がするが、厳密にレリーズ音(?)とシャッターが開いているタイミングがシンクロしているのかは分からない。撮影画像を見る限りでは、レリーズボタンを押下した後、速やかに画像の記録が行われているようだ。記録中はLEDが緑色に点滅するが点滅中も連続して撮影できるので待たされることは無い。ちなみに、1枚の画像を記録するのに7〜8秒程掛かるようだ。この辺はよく出来たカメラだと思う。
 感度がISO79相当なので薄暗い室内などは撮影を諦めた方がよい。仲間とのスナップ撮影ならフラッシュを使う手もあるが、あまりパワーには期待できないだろう。液晶ビュワーが無いので伝統的な光学ファインダーを使って撮影することになるが、これも良いものである。本カメラはコンパクトで軽いので手ブレが気になるところだが、ここは伝統的な手段によって額にボディを押し付けるのが良いだろう。また、ボディ下部に左手を添えるのも良いだろう。
                                ☆            ☆
 肝心の画質だが、恐らく固定焦点は3mくらいの位置に設定されており。順光なら1〜5m位の被写体はそれなりに細部も再現する。勿論、これはおもちゃカメラとしてはと注釈が付くがスナップ域のでの画像はそれなりに写っていると思う。勿論、それ以上離れた被写体は細部はつぶれてしまう。ただ、色再現は少し怪しく人肌はピンクに偏るし、林間では緑に色が偏ってしまう。また、逆光には極めて弱くフレアがかってしまうし、ラチュードも狭いであろう。
 このカメラが1.5万円だと考えると液晶ビュワーも付いていて、もっとまともなファインピクスA101を進めるが、現在なら500〜1000円位で転がっているだろう。おもちゃカメラというジャンルの中では比較的よく写るし、外部媒体を採用しているので専用ソフトもいらないことから、廉価であれば拾って遊んでみるのも良いのではないかと思う。
                         

 
 では、撮影結果を見て下さい。

(了:2009/7/31)

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