センチュリー SCOOP!について


SCOOP
なかなか良い面構えのミニュチュアデジカメ

☆ジャンク度☆
無し
撮影可能



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元箱一式。付属品は本体、フラッシュ、USBケーブル、三脚、電池。
三脚はWebカメラ用のちゃちな物である。

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中々勇ましいフラッシュ。単4電池2本使用。


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ぱっとみは110判カメラに見える。
ミクロマやAuto110に見えなくも無い。

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単4電池2本を使用。寿命は2週間で電池がなくなると画像もパーになる。


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左側がモード切り替えボタンと裏蓋開閉レバー、右側がレリーズボタン。
標準サイズで26枚撮影できる。

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画像は内蔵メモリに蓄積し、専用コードでPCに転送する。

 仕事が終わってまっすぐ帰りたくない日がある。お酒を嗜む方なら赤提灯で一杯ということになるのだろうけど、拙僧は外では飲まないほうだし、第一車通勤なのでそれは無理だ。そこで中古カメラ屋めぐりをしたいと考えるのだけれども、東京に住んでいた頃は通勤途中に中野・新宿があったから、これは欲求を発散するのに困ることは無かった。しかし、現在の三河では中古カメラ屋など無いのである。なのでキタムラのジャンク籠やリサイクルショップに立ち寄ることになるのだけれども、まあ、東京に比べたら見るものは少ないので財布の紐を緩めずに済む。しかし、その日はどうしても発散しなければ気が済まなかった。なので、通勤路のリサイクルショップに寄ったのだけれども、壁にかけられた200〜300万画素級のコンパクトデジカメと言うのは家に帰れば売るほどあるので興味を惹かない。興味を惹いたのはいかにもおもちゃデジカメ然とした物件なのである。興味を惹いたのが110判カメラほどの大きさでミクロマみたいなクラシックなルックスなのである。そして最大の関心事は昔のプレスカメラに付いていたようなフラッシュガン然とした脱着式専用ストロボが付いていたのである。この遊び心が拙僧の琴線に触れてしまった。カメラが箱の上にビニールで包まれていて、カメラの諸元が分からない。ここは30男のずうずうしさでビニールを破いてしまうのだ。まあ、諸元と言っても中身は見たとおりの安普請おもちゃデジカメである。メッセンジャーでWebカメラとして使えるとか描いてあるが要は35万画素級の内蔵メモリおもちゃデジカメである。しかし、そのルックスに参ってしまい拾い上げてきた。価格は元箱一式デットストック品が1000円である。
 手に取るとその安普請のボディが愛しくなる。それでもボタンや鏡頭周りなど銀ペイントされた部品が使われており、それなりに高級感を出そうと言う努力が見受けられる。モチーフとなったのはバルナックライカだろうが、勿論距離計の出っ張りが無く、レンズと同心上にオフセットされたビューファインダーが一つ目小僧のように付きあがっているだけなのでザリヤかミクロマに見える。大きさが丁度110判フィルムくらいなのでペンタックスAUTO110に見えなくも無い。勿論液晶ビュワーは無く、撮影枚数はカメラを構えて左肩の2桁の液晶パネルに表示される。この辺りは標準並みのおもちゃデジカメと同じだ。勿論、内蔵メモリに画像を格納し、専用USBケーブルでPCに転送する。画像モードは640x480のHiモードだと26枚、320x240のLoモードだと107枚の画像を記録できる。この辺りも標準的なおもちゃデジカメを踏襲している。動画も撮影でき、Hiモードで約3秒、Loモードで約12秒だが、これは、まあ、そういうことも出来ると言う程度の代物だろう。
 背面を開くと2本の単4電池を格納するスペースが現れる。本カメラはボディに2本の単4電池を使用し、フラッシュ側にも単4電池を2本使用する。ボディ底面には専用端子が付いていてフラッシュを脱着できる。これは非常に面白いギミックで本カメラの特徴となっている。フラッシュ側に電源スイッチがあり、これをONするとチャージが始まりレリーズと同時に発光する。勿論、赤目軽減などの機能は無くフル発光。銀色にペイントされた反射板がいかにも効きそうだが、これは満更効いているようである。電池が切れると撮影画像は消えてしまい、電池寿命は約2週間だそうだ。
 インターフェイスはモード変更ボタン、レリーズボタン、裏蓋開閉レバーのみで、レンズ周辺にはいかにもと言った銀ペイントのリングが飾られているが、勿論ヘリコイドなどではなく、固定焦点カメラである。モードはHiモード/Loモードの切り替えやセルフタイマー、削除の他に前述の動画機能もついている。OFFとう概念は無いが、常に画像記録のために電池を消耗しているため、あえてつけていないのだろうか?一定時間が経過すると警告音と共に液晶パネルが消え、レリーズが出来なくなる。たが、より電源にシビアなSPYZにOFFが付いていたことを考えると撮影スタンバイ時にはそれなりに電力を消耗していると思われるのだが。
 シンプルすぎるほどシンプルなカメラなのでファインダーを覗いてレリーズボタンを押下するだけである。ファインダーはレンズと近いためあてになる方であろう。固定焦点でマクロモードが無いが、テーブルの上のランチを撮影する程度は被写界深度に入るようだ。標準的なおもちゃデジカメ並みに暗所に強く明所に弱いので薄暗いレストランの中でもフラッシュ無しで撮影できる。むしろフラッシュを炊くとオーバーになってしまうので勧められない。本カメラのチャームポイントであるフラッシュだが、すぐ白飛びするし中々使うのは難しい。白飛びは簡単になりやすく、光源のフラットな屋寝つき商店街でもしばしば被写体が白く飛んでしまったのでラチュードは相当狭いだろう。
 白く、もやっとした画像になりやすいがフレアが発生しやすいようだ。自作でフードを作ると改善するかもしれない。この種のカメラの画質に対する評価は難しいがSPYZ等に比べると案外良好な画像を写すことも有る。これは研究の価値があるかもしれない。また、本カメラはSTV0680Bというチップセットを使っているらしいのだが、このチップセットを使ったカメラの転送ドライバーと言うのが公開されており。これを使うと被写体のエッジが明らかに向上するので試す価値がある。拙僧は詳しくないのでSTV0680Bで検索すれば当たるはずである。SPYZもSTV0680Bを使ったカメラだ。
                 ☆              ☆
 本カメラはカメラの出来を真面目に評価するのはナンセンスだが、キュートな割には意外とまともに写ったりするので憎めない。ロモ系の方々にも一度試してもらいたい物だ。

   では、撮影結果を見て下さい。

(了:2009/4/24)

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