キヤノン パワーショットA530について


PowerShotA530
キヤノンの良心を感じる完成度の高い廉価機

☆ジャンク度☆
不具合無し
撮影可能


PowerShotA530 PowerShotA530
 手ブレ補正機構は搭載しないが、使いやすい光学4倍ズームレンズを搭載。
 グリップを形成する保守的なスタイリングに好感を持つ。


PowerShotA530 PowerShotA530
 レイアウトもオーソドックスで嫌味が無い。
 グリップも効果的でEOSシリーズのノウハウが活きている。


PowerShotA530 PowerShotA530
 今どき珍しい光学ファインダー付き。


PowerShotA530
 適度な大きさの液晶ビュワー。
 大型の液晶ビュワーは不要だが、晴天下でちゃんと見れる代物であってほしい。

PowerShotA530 PowerShotA530
 撮影モードと再生モードの切り替えはスライドスイッチの方が、何かしらのボタンの長押しより便利だ。
 電源は単三型電池2本使用。
 

 21世紀も一回りしたが、どっこい生きているのが単三型電池仕様のカメラだ。驚くほど小さな専用電池を採用する薄型スリムコンパクトデジカメに比べると、デザイン上の制約は多いのだが、主に海外にニーズがある。日本人のように撮影機会は多くないから、マメにバッテリーを充電するのも面倒で、ドラックストアの繁用電池を使用したいニーズがあるのだ。それに専用バッテリーは高いから、メーカー側も捨て値のアルカリ電池2本を保続した方がコスト削減に有利である。
 キヤノンのパワーショットAシリーズは、デジカメの黎明期にキヤノンが初めて本格的な量産機として投入したパワーショットA5から始まり伝統がある。当初はメインストリームだったのだが、虎の子のIXYデジタル(初代)パワーショットSシリーズが登場すると、単三型電池仕様の普及モデルのブランドになった。2001年にはベーシックククラスとしてA10A20が登場し、Aシリーズの道筋をつけている。
                  ☆            ☆
 本カメラは撮像素子は500万画素級、これにライカ判換算で35〜140mmF2.6〜5.5の光学4倍ズームレンズを組み合わせる。マクロモードでの最短撮影距離は広角側で5cm、望遠側で33cmである。このレンズと基本的なボディのパッケージングは、後裔機のパワーショットA550や、それ以降のAシリーズを踏襲する。明確なグリップが今や電池の置き場所となっているが、やはりグリップがあったほうがホールディングは良好である。高倍率ズーム搭載機でもなければ、スリムで薄型が主流だから、この出っ張りの評価は今一歩のようだ。それはニコンのナイスグリップの衰退でも判る。本カメラは手振れ補正機構を搭載しないから、グリップは有効に活用すべきであろう。
 好感が持てるのはオーソドックスなパッケージングである。光学ファインダーを搭載しているコンパクトデジカメは稀である。また、単三型電池を採用するモデルも珍しくなった。電池室を兼ねたグリップはフィット感も良く、Aシリーズのアイデンティティにもなっている。
         ☆            ☆
   写り具合は良好である。もっとも、500万画素級世代のカメラで写りがイマイチというカメラは少ない。直接的なライバルである。ファインピクスA500と比べてもそん色はない。むしろ、1000万画素級の廉価コンパクトデジカメの方はレンズをケチっているのか、光線状態を選ぶ。ブログや家庭用プリンターでの印刷であれば、このクラスのデジカメでも十分満足な仕事をする。

   では、撮影結果を見て頂きたい。

(了:2012/11/19)

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