キヤノン IXYデジタル95ISについて


IXYdigital95IS
IXYの上級機に無残なデコレーションがなされてしまった。

☆ジャンク度☆
デコレーションが恥ずかしい他は不具合なし
撮影可能


IXYdigital95IS IXYdigital95IS
 メタリックなクロスがいと哀れ。
 どうもレンズ銘板にもデコレーションがなされていたようだが、剥がれてしまったようだ。

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 薄型ボディに大型液晶ビュワーを組み合わせる。

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 結構な薄型ボディなのだが、エッジが立っているので、見かけはコンパクトに見えない。


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 情報表示は豊富。


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 スリットを切った独特な形状のボタンにコントローラーホイールを組み合わせる。


 

 キヤノンのIXYデジタルシリーズと言えばキヤノンを代表するコンパクトデジカメのシリーズと言っていいだろう。一時期はあまりカメラに詳しくない方がコンパクトデジカメを想像すると、IXYかサイバーショットを思い浮かべたほどである。ナナハンと言えばCB750K、ピストルと言えばワルサーP38、ソビエトの戦闘機で言ったらMig−21とか、そういうことか。
 本カメラの登場が2008年である。拙僧は新品デジカメにほとんど興味が無いので、当時のデジカメ勢力図は良くわからないのだが、成功者として名高いIXYデジタルシリーズが、ちょっと良くわからなくなってしまっていた。当時、IXYデジタルは枝番2桁シリーズ、3桁シリーズ、4桁シリーズの3シリーズを展開していたのだが、本カメラの属する2桁シリーズだけでも3種類存在し、どれもルックスや操作系のデザインがかなり異なのだ。金型の共有化など全く考えていない男っぷりである。ZZ以降のガンダムのようにバンダイでも把握できない程の飽和状態である。一応、2桁シリーズの方が3桁シリーズより格下とされるのだが、最も高価な本カメラなど、スペック的にも価格的にも3桁シリーズに重なる程である。カローラの最上級エディションにオプションを満載したら、マークXの安い方より高いとかそんな感じなのだろう。
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 本カメラの簡単なスペックを紹介すると、撮像素子は1/2.3型の1000万画素級で、ライカ判換算で35〜105mmF2.8〜4.9の光学3倍ズームレンズを組み合わせている。一つ前のIXYデジタル90と異なるのは、手振れ補正機構(IS)を搭載している点だ。しかし、常識的な焦点域のズームレンズに手ブレ補正機構の組み合わせは、パナソニックがルミックスDMC−FX1で5年も先行しているので、キヤノンの意外な保守的な一面が見れる。IXYデジタルシリーズで最初に手振れ補正機構を搭載したのも、2006年に登場したIXYデジタル800である。もっとも、本カメラが飛んでいるのは背面のデザインである。ボタン類がスリットを切った板バネ状になっているのだ。しかも、十字キーがダイヤルになっている。キヤノンはコントローラーホイールと言っているが、同様の方式はフジフィルムやニコンなどで複数みられるもので格別珍しい物ではない。一方で板バネ式の操作系は珍妙である。本カメラの登場時、本カメラを含めて3種類の2桁シリーズが登場したが、この板バネ式の操作系を採用したのは上位機種の本カメラだけである。キヤノンのデザイナーは、この画期的なアイデアが嬉しかったらしく、他のモデルではスライドスイッチで撮影モードと切り替える再生モードが板バネ式ボタンに移っている。こういうポリシーの薄さはどうかと思うのだが。この切れたデザインの背面に啓発されたのか、前オーナーはうろこ状のメタリックステッカーで前面を覆ってしまった。なんだか高級カステラの箱のようだ。レンズ銘板にも何か貼った形跡があるのだが、この部分は強度的に強くないので欠落している。

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 写り具合はもちろん、申し分ない。他の2桁モデルは既に珍しくなった光学ファインダーを搭載しているのだが、本カメラは液晶ビュワーが大型のお蔭か、とうとう光学ファインダーが消滅してしまった。既に光学ファインダーなど水冷エンジンの空冷フィン風装飾と化していたのだが、無くなると寂しい物だ。
 最新のIXYデジタルシリーズはどうなっているのかとキヤノンの公式HPを覗いてみたら、既に在庫のみのモデルを覗くと6種類しか存在しない。いや、キヤノンのラインナップにはパワーショットもあるから含めると実に多くのコンパクトデジカメを展開しているな。そのIXYデジタルも光学12倍ズームレンズを搭載したモデルもあって、どうにも凄いことになっているらしい。

   では、撮影結果(三河散歩編)を見て下さい。

(了:2012/4/21)

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