フジフィルム ファインピクススZ5fdについて


FinepixZ5fd

☆ジャンク度☆
不具合無しなのか?
撮影可能


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 ライカ判換算で36〜108mmF3.5〜4.2の光学3倍ズームレンズ。
 ちょっと妙なレンジだが、F値は違うがファインピクスF10も同様のレンジのズームレンズを搭載している。
 フジフィルムにとってはこなれた光学設計なのだろうか。

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 レンズカバーをスライドして電源ONする。
 ロゴが光るのがスイーティ。

FinepixZ5fd
 ボディは薄いですよ。

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 人間の上半身が揺れているのが「顔検知機構」の切り替えスイッチ。

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 この種のカメラとしてはオーソドックスな操作系。

FinepixZ5fd
 液晶ビュワーの見え具合は及第点。

FinepixZ5fd
 バッテリーはオリンパスやペンタックスも幅広く採用したコンパクトタイプ。
 撮影枚数は兎も角、経年劣化で膨らむのが難点だ。

 本カメラは2006年末に登場した屈曲光学系スリムボディ機である。ミノルタがディマージュXシリーズだが、瞬く間にソニーのサイバーショットTシリーズがレッドオーシャンに染めてしまった。フジフィルムもファインピクスZシリーズを展開し、そこそこいい戦いを継続したいた。ファインピクスZ1の頃はスライド式のレンズバリアが指に引っかからなくて開閉し辛いとか、思い切って摘まむと液晶ビュワーを割るとか何かと使い勝手に問題があったが、その後改善したようである。本カメラはファインピクスZ3に続く4代目である。ファインピクスZ4が抜けているが、これは海外向けで国内販売をしなかったのか、「4」は「死」に発音が似ていて縁起が悪いから飛ばしたのかは分からない。そのオリジナルのファインピクスZ1の登場が2005年春だから、1年半の間に本カメラで4代目が登場しているのも、デジカメ時代の開発スパンの短さを感じさせて寂しい物だ。
 本カメラの大きな特徴は「顔キレイナビ」である。これは顔認識AFと人間の顔を綺麗に再現する処理の組み合わせである。枝番に「fd」が付いたが、これは「顔検出(Face Detection)」の略である。英語に明るくない物にとっては「検出」と「認識」の違いが気になるのだが、ここは深く掘り下げないことにしよう。スペック的には0.05秒で10の顔を認識し、逆光で顔が暗くなってしまう時には自動的に補正する。拙僧の世代だとF−14トムキャットとフェニックスミサイルを思わず連想してしまうな。顔はメガネを掛けたとか横顔とかも認識するのだ。複数の顔を認識するので2ショットも中抜けを防げるとのことである。
 実際に使ってみると、この顔認識はかなりあてになる。例えば人でごった返した祭りでスナップ撮影しても、ほぼ問題なく適切な被写体にAFが合う。そもそも、レスポンスが良いのでスナップには打ちっぱなしで9割は撃墜可能である。これは大した機能だ。手ブレ補正機構付きの同世代のルミックスやIXYデジタルなんて、レスポンスが悪くて敵にはならない。ISO感度も積極的に増感するようで、被写体ブレにも強い。顔を認識しない場合は中央1点のコントラストAFになるようだが、大抵の場合は問題にならないだろう。遠景には弱い様だが、この種のコンパクトカメラの水準であるし、そういう時にはフォーカスモードを設定すればよい。 
 本カメラが想定するのは「カメラ女子の友人とのツーショット」であり、「風景作家のサブカメラ」を狙うのなら他に良いカメラがあるだろう。本カメラは基本的にはオートカメラであり、重視しているのはあくまでもスリムボディとイージーユースである。拙僧は使わなかったがサムネイル画像を動機記録するブログモードがあり、更には赤外線通信で携帯電話に画像を転送することが可能だ。mixiで赤裸々な「女子会なう」を報告するにも実に便利なのだろう。トリミングや露出補正といった簡単な編集機能も搭載する。
              ☆              ☆
 撮影しているときには快適な本カメラだが、致命的な難点がある。それは撮影画像が何時の間にかちょっとフォギーになってしまったのだ。実は本コンテンツ執筆時は既に処分してしまったのが、ある日を境に撮影画像が可笑しいのである。困ったことに既に出荷してしまったので事態を出品時には掲示していなかった。そういうカメラだと思えば思えないことも無いのだが、クレームが発生したら対応しなければならないな。
 ファインピクスZ2の時は見るも無残な程のフォギーぶりであった。伝統的にファインピクスの故障率は高い。メーカーからすれば1年半に同系列に4モデルも更新するのだから、長く使ってもらっても困るのだろうが。

   では、撮影結果(犬山春祭り編)を見て頂きたい。

(了:2012/5/16)

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