フジフィルム ファインピクスA203について


FinepixA203

☆ジャンク度☆
不具合なし
撮影可能


FinepixA203 FinepixA203
 フジノンが嬉しい光学3倍ズームレンズ。
 アルミ板のレンズカバー付き。

FinepixA203 FinepixA203
 オーソドックスなボディ上面。
 電源ONはボディ上面のスライドスイッチにて行う。

FinepixA203 FinepixA203
 小型のグリップ。
 親指のかかる部分にドット状のモールドを形成している。

FinepixA203 FinepixA203
 シンプルな操作系。


FinepixA203
 光学ファインダー装備。


FinepixA203 FinepixA203
 変形十字キーは使いやすいとは言えないな。
 シーンモードの無い簡素なコマンドダイヤルは好感触である。

FinepixA203
 電源は単三型電池2本、xDピクチャーカードを採用。


 本カメラは300万画素級のファインピクスA303の廉価モデルとして登場した200万画素級デジカメである。特徴はファインピクスA303をそのまま継承しており、特徴のないのが特徴と言える。そこで本ページでは本カメラをファインピクスシリーズの系譜から検証してみよう。
 それまで4桁の数字でモデルネームを構成していたフジが、そのルールを変更したのは21世紀になってからである。それ以前は4桁目が画素数を表し、3桁目がボディ形状を表していた。例えば150万画素級の縦型ボディならファインピクス1700Zで240万画素級の縦型ボディならファインピクス4700Zといった具合である。240万画素級なら4000番台はおかしいのではと思うのだが、当時、フジは独自のハニカムCCDの出力画像が400万画素級だとして4の採番をしていた。このあたりの事情は拙僧の方々のコンテンツに書いてるのでご覧いただきたい。風向きが変わったのはS1Proが最初だろう。これはファインピクスの名は関しているもののFマウントのれっきとしたレンズ交換デジ一眼レフだった。なんでFマウントなのか不思議だったのだが、ニコンとフジは我々コンシューマー層には見えないところで深かったらしい。関係筋に聞いてなるほどと思ったのだが忘れてしまった。カシオQV−10のレンズを実はペンタックスが作っていたくらいの密接ぶりだったと記憶している。まあ、S1Proは別格だったのだが2001年の夏以降、ファインピクスはSシリーズを上級機、Fシリーズを中級機、Aシリーズを初級機とするように命名ルールを変更した。
 新しい命名ルールを採用した最初の(S1proを除いて)カメラはファインピクスA201である。これは液晶ビュワーと交換式メディアを採用するものの、固定焦点(パンフォーカス)のトイデジカメ寸前の廉価カメラであった。ただ、写りは流石のフジでそこら辺のトイデジカメとは一線を画す美しいものであった。後裔機のファインピクスA202は実質的にファインピクスA201のメディアをスマートメディアからxDピクチャーカードに変更したものである。続く本カメラ、つまりファインピクスA203は、それまでとは打って変わり3倍光学ズームレンズとAFユニットを搭載した真っ当なコンパクトデジカメだった。それ以前のAシリーズとは関係性を感じない。むしろ類似点を挙げるならファインピクス1500であろう。これはレンズこそ単焦点だが単三電型池2本の電源、右にオフセットされたレンズ、レンズカバー付き、ボディ上部のスライド式電源スイッチと基本的なレイアウトを継承している。そもそも、ファインピクス1500は専用充電池のファインピクス700の電源を単三型電池にして取り回しをよくしたカメラだったから、エントリー向けという方向性は一致しているのではと思う。
                   ☆            ☆
 PCで鑑賞する分には200万画素級であろうが300万画素級であろうが変わらない。欠点はファインピクスA303と同じでISO100モード固定なことだ。ちょっと暗い屋内でもたちまちブレてしまうのは悲しいなあ。せめてISO400モードが欲しかった。

   では、撮影結果を見て下さい。

(了:2010/11/7)

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