フジフィルム ファインピクス1700Zについて


Finepix1700Z

1999年時には最も完成度の高かったデジカメの一つ

☆ジャンク度☆
不具合なし
撮影可能


Finepix1700Z Finepix1700Z
 ライカ判換算で38〜114mmの3倍ズームレンズ。フジノンである。
 電源OFF時にはレンズにカバーがかかる。


Finepix1700Z
 1.5Mピクセルの文字が眩しい。


Finepix1700Z Finepix1700Z
 前後のグリップは効果有り。


Finepix1700Z Finepix1700Z
 精錬されたデザインのボディ上面。
 電源スライドスイッチとモードダイヤルが位置する。


Finepix1700Z
 光学ファインダーと液晶パネルが嬉しい。


Finepix1700Z Finepix1700Z
 フラッシュボタンやマクロボタンが独立しているのが使いやすい。
 十字キーの操作性も良好である。


Finepix1700Z
 再生時のメニュー。


Finepix1700Z
 撮影時のメニュー。


Finepix1700Z
 セットアップ時のメニュー。


Finepix1700Z
 記録媒体はスマートメディア。

ノリカと陣内も破局を迎えた今日この頃。2009年の大粛清で本カメラの紹介を忘れている事に気づいた。本カメラは相当売れたカメラでどこそこのジャンク籠の中にも必ず転がっているカメラだ。拙僧の周辺にものべ5台の本カメラが転がっていたのだけれども、返って忘れてしまったのだ。
              ☆              ☆
 早速、本カメラを紹介しよう。本カメラは大ヒット作ファインピクス700をズームしたカメラに見える。枝番も150万画素級である1000番台と、ボディ形状を現す700を組み合わせて1700となっているから、正当な後継者であることは間違いないだろう。しかし、撮影画像を見るとどちらかと言うとフラットでナチュラルなファインピクス700のものよりはビビットでシャープなファインピクス1500のものに近い。もっとも、後裔のファインピクス1500を受け継いでいるのだから正常進化と言う事になるだろう。ファインピクス700に近いズームデジカメと言うとファインピクス600Zと言うカメラがあるが、これも近い内に紹介したいものである。
 操作系はかなり変更されている。ファインピクス700では比較的ボディ上部をすっきりさせ、操作は背面で行うようになっていたが、本カメラでは電源スイッチとモードダイヤルをボディ上部に写し、逆に撮影枚数等を表示する液晶パネルやマクロモードボタン、フラッシュボタンを背面に写した。これにより、どちらかと言うと女性的でのっぺりとしたファインピクス700に比べて無骨感が現れている。相変わらずフラッシュモードボタンやマクロモードボタンが個別に割り当てられているのは扱いやすい。マクロモードは撮影後も保持される。拙僧などはこちらの方が都合が良いがどちらかと言うと撮影後は戻ってしまうカメラが多いので注意が必要だろう。ファインピクス700やファインピクス2700では十字キーの周りにモードダイヤルがドーナッツのように配置されていたが、これはコマンドダイヤルが独立して大きな変更点となっている。ドーナッツ型のモードダイヤルは面白かったが、操作中にずれてしまう傾向があったのでこのほうが節度があるだろう。もっとも、手間のかかりそうなギミックなのでコストの問題かもしれない。十字キーは上で望遠側、下で広角側にズームする。モードはセルフタイマー、SETUP、マニアル撮影モード、オート撮影モード、再生モード、PC転送モードが備わっている。SETUPでは画像のクオリティや操作音の強弱、ファイルナンバーのリセットなどを設定する。マニアル撮影モードは別にシャッターや絞りを変更できるわけではなく、ホワイトバランスや露出補正、フラッシュ補正等を設定する。オート撮影モードだとこれらの設定は出来ない。ファインピクスシリーズはある時期まで伝統的にこのような構造になっていた。光学ファインダー、撮影モードやフラッシュモード、マクロモードを表示する液晶パネルが付いているので液晶モニターを消した省エネ撮影でも困らない。液晶ビュワーを非表示で撮影するのが普通だった電池不足時代でも、この液晶パネルを採用しているのは意外と少ないのだ。ホールディングに賛否両論がある縦型ボディだが、本カメラはよく考えられたラバーグリップが付いていて良好である。また、ファインピクス1500で採用されたフレーミングガイドも継承している。細かい事を言うと専用電池がファインピクス700のNP−100から小型のNP−80に変わった。なのでファインピクス700やファインピクス600Zの電池は使えない。
 さて、本カメラの中核であるズームレンズである。焦点距離はライカ判換算で38〜114mmF3.2〜F5.0の3倍ズーム。標準的な焦点域だがコンパクトなボディ(当時)に3倍ズームレンズを搭載する事に意義があっただろう。電源オンからレンズが伸長し、撮影可能状態になるのは3秒ほどで、これは当時としては立派な数字である。最短撮影距離は80cmでマクロモードだと25〜80cmまで寄れる。これは数字的には物足りないがチューリップのような大振りな花等を撮影するには充分である。もっとも、アクセサリーなどを撮影したい場合は不足だろう。歪みも少なく流石フジノンである。発色はビビットで線はシャープだが、これはレンズがどうのと言うよりソフトウェアのサジ加減であろう。AFは忠実なのだが合焦時に一瞬液晶ビュワーが真っ黒になってしまうのが困ってしまう。これは、コノ時期のファインピクスに共通する欠点である。セピアモードやモノクロモードも搭載しているようだが、拙僧は使った事が無い。感度はISO125。
              ☆              ☆
 金属外装でお洒落なボディのファインピクス700が更に画像を洗練してズームレンズを搭載して登場した。めっぽう売れたカメラのようで何処のジャンク籠にも転がっているのが物の儚さを感じる。シャープに写り過ぎて時にはエッジが気になるくらいだが、拙僧は良好な画像を得られるカメラとして結構実用した。いまでもブログに使用するくらいなら使い物になるだろう。しかし、ジャンク籠に幾ら安く転がっていても充電器が無いと使えないのでそこが悲しい。拙僧もNP−80やNP−100を使うカメラは幾らでも持っているのだけれども充電器は2つしかないのだ。

   では、撮影結果を見て下さい。

(了:2009/4/28)

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