ニコン クールピクス3100を修理してみる


E3100
電池蓋が壊れて撮影可能な物件と、外観綺麗で欠品の無い撮影不可能な物件。
悩ましい限りである。

 ジャンク趣味が嵩じると何となく撮影に使える物件と撮影に耐えない物件が解るようになってくる。勿論、それは妄想なのだけれども、既に戦力外通告を伝えられた物件の「もう1度、マウントに立たせてくれ!!」という声が聞こえてくるのだ。まあ、そんな声が聞こえてきたら1度は耳鼻科か診療内科に通うことをお勧めする。拙僧ように「お脳が拗れる(こじれる)」と中々厄介だ。
 どういう訳かファインピクスシリーズがジャンク籠に転がっていることが多いのだけれども、ここではファインピクスシリーズは沢山売れたから、必然的にジャンク籠で見かける確率も大きいのだということにしよう。第一、ファインピクス特有のトラブルは簡単に直せそうでかなりの難題なのだ。それはともかく、ベーシッククラスやスタンダードクラスのデジカメで最も壊れやすいのが電池蓋のフックの破損だ。こういう物件はガムテープなどを貼りつけてしまえば撮影に使えるのだけれども、大抵の方々は、その時点で手放してしまうらしい。最近では大型の液晶ビュワーの浸透で液晶ビュワーの破損ものが多い。光学ファインダーでも付いていれば手探りで使えないこともないけど、多くの(格別に電気屋さんの)デジカメには、そんなものは付いていないので実運用は厳しいな。拙僧も、幾つか移植待ちの物件を待っているのだけれども、大型液晶ビュワーを搭載した物件が豊富にジャンク籠に登場するのは、まだ1〜2年は掛りそうだ。
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 さて、本題に入ろう。まず、初めにクールピクス3100の1台目(以降、1台目)を手に入れたのは、何時だったかは全く覚えていないけど、拙僧の戦域内では比較的と遠いキタムラのジャンク籠だ、電池蓋の破損という明確な不具合と、放電しきってはいた物のフジフィルムの充電池が入っていたので、500円ならこれは迷わずGetである、その後、ガムテープで電池蓋を留めたら撮影はできたので良い按配であった。それから何日も経たないうちに、使用痕がないのではという美品の2台目を別のキタムラで発見。250円のプライスタグを見て速攻Getである。勿論、まともに動くと思うほど楽天的ではないけれども、ニコンのサービスセンターに行って電池蓋だけ売ってくれといってもニコンも売ってくれないし、仮に売ってくれたとしても250円以下とは到底思えないので、これはとりあえず押さえて損は無いのだ(か?)。帰宅後、2台目に電池を入れて起動するとクールピストの悪夢、「システムエラー」を表示する物件ではあったのだけれど、そもそも部品取りが目的だから大した問題ではない。もっとも、それでも「よしんば・・・」という思いが無かったわけではないので、少しは「越冬ツバメ」を歌ってみたりもしたな。
 それはともかく、ボディ下部のねじをちょいちょいっと弄って、電池蓋を交換すれば750円でニコン製300万画素デジカメができあがり・・・。っと、思っていたのだけれども、なんと破損しているのは蓋側ではなくボディ側なのだ。しかも、欠落したフックは一体型のボディフロントパネルに存在する。つまり、電池蓋を交換する必要があるである。ということは、カメラを三枚におろさねばならない。これは結構な作業で、工業高校生時代に数々のZ80を葬ってきた拙僧に可能な作業なのか?気分は山本勘介を軍師に抜擢したお家の上のご心情を計り兼ねるソニー千葉の心境だ。あっ、家電メーカーの名前が出てしまった、不覚。
 取りあえず、作業の手順を記録したのでご拝見頂きたい。


まずは外観をよーく眺めてアクセス方法を練る。


左側が不動もののボディ。右側の動作もののフックの受け側が欠落ているのがわかる。
液晶ビュワーも動作ものの方は著しくコーティングが剥がれている。
不動ものは傷ひとつ無い。初期不良ものか?


とにかく、見えるネジから外し始める。
いきなり、こんな使用目的不明のポールが・・・。幸先、悪いなあ。


電池室が露になった。休息一下。
前後の両パネル共にレリーズボタンやら十字キーやらがフレキ基盤で繋がっているから慎重に作業を進める。
Z80もKDXのクランクケースのネジも数々の8mmシネカメラも、勢いやっつけ作業で破壊してきたのだ。


レリーズボタンへと繋がるフレキシ基盤の先端のロックの外し方がわからない。
万策尽きてゆっくりと引っ張ったらするりと抜けた。半田どころかロックもされていない。
うーむ、これは生産技術の発展の賜物なのだろうか?


流石に(?)十字キーやらがごちゃごちゃしている背面パネルに繋がる基盤はロックがされていた。
ドライバーで弾くだけで外れる。


これがストリップされたクールピクス3100の母体。
勢い余って、まっさらな液晶ビュワーも外そうかと思ったけれども、流石にリスクを感じて止めた。


後は程度の良いパネルを「生きている」ボディに組み付けるだけ。
冒頭のポールはストラップの引っ掛け用だった。



なるほど、この程度の作業で済むなら拙僧も蒲郡や豊川でデジカメ組み立てのパート従業員として社会復帰できるな(か?)。
実際に撮影の出来る代物に組みあがったのかは、ニコン クールピクス3100についてをご覧あれ。

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