ミノルタ DimageX31について


DimageX31

☆ジャンク度☆
レンズカバー閉まらず(?)
撮影可能


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 これが屈折型光学3倍ズーム。


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 既に合併してロゴはコニカミノルタになっている。


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 指のかかるグリップ部を鏡面加工するというのは如何なものか。


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 薄型ボディにプッシュ式ジョイスティックが目立つ。


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 起動やレスポンスは好調。


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 液晶ビュワーは晴天下で若干見辛い。


 新世紀を向かえ、デジカメはいよいよ小型化が進んだ。フィルムカメラのようにパトローネに制限されないのだから、これは当然の摂理である。そんな中、2002年初頭にまだ独立していたミノルタから画期的なコンパクトデジカメが発売された。ディマージュX(初代)である。このカメラが画期的だったのが光学3倍ズームレンズの光学系をプリズムを使って屈折させ、縦に搭載した事でフラットなボディを実現させたことだ。つまり、薄型ボディでレンズが伸長するカメラは今までもあったけど、本カメラは完全にフラットな状態で撮影が可能なのだ。また、鏡筒を完全に内蔵した事でズーミングによるノイズも最小限に収まっている。画質も良いとあって大変評判になった。今回紹介するディマージュX31はコニカと合併し、コニカミノルタになってから発売された正常進化モデルである。
 正常進化といっても、本カメラには廉価機としての側面もある。つまり、受光素子は小型になり、電源は専用電池から単三型電池2本に変更になった。しかし、画質は良好で専用電池に比べれば単三型電池は遥かに取り回しが良いから、これを単純に安物と判断するのは早計だろう。受光素子は330万画素級。ライカ判換算で36〜108mmF2.8〜3.7の光学3倍ズームレンズを搭載する。マクロ切り替え無しでズーム全域で10cmまで寄れると言うから中々のものである。心配なのはシャッターの最高速度が1/500止まりなので高照度に耐えるかなのだが、快晴下でも概ね問題は内容であった。素晴らしいのはレスポンスの良さである。小さく押し辛い電源ボタンはナニであるが、約1秒弱で起動し、レリーズ時のレスポンスも機敏である。レリーズをすると一瞬だけプレビュー画面が表示され、これはあまりにも表示時間が短すぎるだろうと思われるのだけれども、それが気にならないほどのペースで連続撮影が可能だ。気になるのは操作の要となるプッシュ式ジョイスティックで、このスティックは上に向ければ望遠側、下に向ければ広角側にズームするのだが節度が無く、上手く反応しない事もあれば操作しているうちに指に食い込んで痛くなる。このスティックはプッシュ式になっており諸情報設定時にも使うのだが、操作感はあまり快適ではない。
 上記の通り、本カメラの諸情報設定はメニューボタンでメニューを起動し、ジョイスティックで選択を行う。設定項目はホワイトバランスやフラッシュモード、画質モードといった一般的なものだが、不思議とシーンモードはポートレートしか存在しない。普通、かなり廉価なカメラでも覚えるのが困難なほどシーンモードを搭載するが、この割り切りは好感が持てる。また、カラーモードにモノクロ、セピア、ソフトフォーカスといった一般的な項目のほかにポスタリゼーションと言うのが存在する。設定すると、ターミネーターが周囲を観察するような効果になるのだが、どういう需要が有ってこのような機能を搭載しているのかは分からない。
 単三電池2本の電源はよく持ち、他のカメラで使えなくなった電池でも本カメラでは使用できた。それでいてこの快適なレスポンスは素晴らしい。もっとも、フラッシュチャージだけは別で7秒ほどかかってしまうが、これは本カメラの多くの得点に比べれば些細な問題だろう。
                   ☆                 ☆
 本カメラは革新的な技術が熟成され、廉価に提供されるといったメーカーの良心が感じられるカメラである。最も、ミノルタと言うカメラメーカーは既になくなってしまった。残念な限りである。

 では、撮影結果を見て頂きたい。

(了:2009/5/25)

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