NHJ D’zign DZ−338について


D'zign DZ-338

ハードケース付き300万画素級おもちゃデジカメ

☆ジャンク度☆
不具合なし
撮影可能


D'zign DZ-338 D'zign DZ-338
 ボディの前後を入れ替えるとハードケースにレンズが隠れる。


D'zign DZ-338
 固定焦点、マクロモード付きレンズ。


D'zign DZ-338 D'zign DZ-338
 ハードケースの他にもレンズにはカバーがかかる。
 ハードケースの存在意義はあるのか?


D'zign DZ-338 D'zign DZ-338
 ボディの上下はシルバーで塗装されていてファッション性を高めている。


D'zign DZ-338
 D’zignというのがNHJが打ち立てたブランドのようである。


D'zign DZ-338 D'zign DZ-338
 十字キー+コマンドボタンの常識的なインターフェイス。


D'zign DZ-338 D'zign DZ-338
 イマイチ存在意義に疑問を感じるハードケースだが・・・。


D'zign DZ-338
 単3電池2本の電源は使いやすいが、この電池蓋の構造はいただけない。
 

 本カメラはトイデジカメ老舗のNHJから発売された300万画素級デジカメである。勿論、トイデジカメの部類に分類されるだろう。何でもジャスコで売り出されたそうだ。ジャスコがらみのトイデジカメというのはポラロイドPDC2070とかいろいろある。特徴的なのは本体と切り離されたアウターシェルで、上下に差し替えることによってレンズと液晶ビュワーが隠れるのである。もっとも、操作ボタンはむき出しなのでこの状態で電源を入れることも出来る。何故、あえて常識的なレンズカバーかカプセル方式にしなかったのかと言うと、まあ、こういうのがデザイン的に面白いとメーカー側が思ったのであろう。電源OFF時にはちゃんとレンズバリヤーがスライドしレンズを保護する。本来はストラップで片吊りするのだろうけど、拙僧がジャンク籠で拾って来た時にはそんなものは付いていなかったから、アウターシェルを持つと中身がずり落ちないか少々心配である。ちなみに、アウターシェルを付けた状態でも三脚を取り付けられるようになっている。これは○をつけてもいい小技だ。しかし、携帯性にしろ運用性にしろ、邪魔な代物という感はぬぐえない。
               ☆            ☆
 操作系は不足無く十分な装備がなされている。タッチングは安っぽいが安いカメラなのだから目くじらを立てるほどのことではないだろう。レンズは勿論単焦点でライカ判換算で44mmだそうだ。当然、固定焦点(パンフォーカス)。レンズ脇にバストショットと山(遠景)を表すイメージがプリントされており、それぞれに移動するスライドスイッチが存在するが、勿論当初はどちらがどういった撮影距離に該当するのか分からなかった。バストショットモードがパンフォーカス標準位置で遠景モードがオマケと考えて撮影をしたが、実際にはバストショットモードがマクロモードで通常撮影は遠景モードで行うようである。インターネットで調べたところ、マクロモードでは0.6〜1.5m。遠景モードでは1.5m〜無限大が相当するのだそうだが、絞りに絞っているようで被写界震度は深く、マクロモードでもスナップ撮影には概ね問題ないようだった。電源は単三型電池を2本使用、記録媒体はSDカードである。この電池兼記録媒体蓋が非常に華奢で注意しないと確実に壊れる代物である。特に電池の挿入には注意が必要だ。銀のモールド等が施されており、それなりにデザインに気を使っているようだな。
 光学ファインダーは無く、フレーミングは液晶ビュワーのみにて行う。液晶ビュワーは決して見やすくないが旧世紀のような晴天下で真っ黒になってしまうほどではないので、これは良しとしなければなるまい。液晶ビュワーの追従性はまんざら悪くも無いがハイライトが簡単に飛んでしまうのはいかがなものかと思う。もっとも、それは撮影結果にても同様だ。フラッシュモードはデフォルトで発光禁止になっているのがスナップ者としてはありがたい。もっとも、これは電池消費を抑えるためとフラッシュのチャージ時間を省略したかったからだろう。梅の木下に妻を立たせてポートレート撮影。軽く、「ピッ」という音がして撮影画像が液晶ビュワーに現れる。しかしAFユニットを搭載しているわけでもないのにレリーズから実際に画像が記録されるまではかなりのタイムラグがある。画像は白がトビ気味だがトイデジカメとしては悪くないほうであろう。ここで解像度の設定が低い事に気づいた。低いとは言っても圧縮率が高いとかではなくて、単純に撮影画像のサイズが小さいままなのであった。デフォルトで低くしてあると言うことは大きくすると何か不都合があるのではと不安になるが、兎も角、300万画素級デジカメなのだから、最大の画像サイズを選択する。ちなみに画像サイズのステップ数は細かく、きめ細かい画像サイズ設定が可能である。すると今度は記録時間が鬼の様に遅くなってしまったのである。これはちょっと旧世紀のデジカメを扱っているほどの遅さだ。もっとも、これは最大サイズで撮影したときのみ起こる現象で、最大より1段階小さな記録サイズではそれほど長い記録時間を必要としなかった。どうも、最大サイズのときだけ画質の補完作業等を行っているようなのである。しかし、それだけであればトイデジカメにありがちな可愛い問題だと思われた。問題はそれだけでは済まなかったのである。
 撮影場所は市の経営する公園で小ぶりな遊園地が隣接している。梅の木やポートレイトと言った静物撮りに飽きた拙僧は遊園地でスナップ写真を取り始めた、するとどうも按配が怪しいのである。撮影画像が歪んでいるのだ。例えばメリーゴーランドや走る子供らを写した画像が斜めに歪んでいるのである。これは受光素子で光をスキャニングするのに時間がかかり、その間に手振れや被写体ブレを起こしているようなのである。拙僧はこういう歪みをする安カメラに覚えがあったAVOXや同じNHJのMach Power DX350である。やはり本カメラも並みのトイデジカメなのだった。スナップでカメラをぱっと取り出してさっとしまうといった芸当を使用とすると、そこには斜めのブレブレの水平線が映し出されるのである。
               ★            ★
 拙僧はたかだか1000円かそこらで拾ってきているので、これも芸かと笑って使えるけど、こういうカメラを1.6万円ものプライスタグをつけて普通に店頭に並べるジャスコもどうかと思うな。

   では、撮影結果を見て下さい。

(了:2009/3/20)

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