ソニー サイバーショット DSC−T3について


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☆ジャンク度☆
ACケーブル欠品
バッテリーが残っている限り撮影可能


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 大きく右上にオフセットされた3倍ズームレンズ。
 バリオテッサーである。

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 5Mピクセルのロゴが誇る。
 ボディのホールド感と相まって、レリーズし辛いレリーズボタン。

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 ボディ背面の操作系は流石に高年式のカメラであってよく考えられている。
 電源OFF時にもフラッシュ発光禁止を覚えている辺り、偉い。

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 大型液晶ビュワーは明るくて見やすいが、ピント確認にはイマイチ。

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 クレードル接続端子。
 記録媒体はメモリースティックDUOを使用。

 ジャンク籠で気まぐれに生きているバッテリーが残っている物件がある。そういうのは大抵動作チェックをしてもちゃんと動く場合が多い。何しろ下取りまで使っていた証拠だからだ。フィルムカメラなら電池も使いまわしができるけど、デジカメの場合専用電池だと拾っても充電できないのが悲しい。ジャンク物はボディオンリーなのだ。客側も充電器なんてとって置いてもしょうがないんだから一緒に持って来ればいいのにとおもうが、拙僧は下取りでカメラを購入した経験は1回しかないから解らないな。この場合、もっとも憎いのがソニーである。ソニーものは初期のデジカメはフジフィルムと互換性があったりしたものだけれども、バッテリーも充電器も使いまわしができないのだ。なのでジャンクで拾った筈のデジカメの為にネットオークションで充電器つきのジャンク品を探したりする。こういうのは冷静になってみれば馬鹿らしいと解りきった事なのだけれども、どうにも人間の業の欲というのは避けられないのである。色即是空。
 なので見なかったフリを使用と思ったのだけれども、目に付いてしまったのが本カメラ「サイバーショットT3」だ。なぜかと言うと500万画素級の本カメラが生きているバッテリー付きで500円だったのである。1万画素あたり1円だぜカミーユ。そりゃあ俺もシェリーを片手に踊ったさ。液晶ビュワーには電池のイメージがほぼ満タンをしめしており、嘘か本当か58分なんて書いてある。ってことは58分間のいい思いが500円で味わえれると言う事か。いやいや、ボディのみとは言え500万画素級のソニーがネットオークション上で500円てことはないからこれは大して考えるに至らない。メモリースティックDUOは流石に付いていなかったけど、前に拾ったジャンクに刺さっていた小容量の物があった筈だ。ささっと動作チェックをしてレジにゴーだったぜソニン。
                ☆           ☆
 ソニーのサイバーショットTシリーズは一時巷にワンサカと溢れた薄型デジカメの一つで、共通の特徴として金属製フラットボディ、大型液晶ビュワー、屈折光学系のズームレンズを搭載している。カード型デジカメと言うとeyeplateや初期のエクスシムが思いつくけど、本カメラの直接的な祖先はミノルタXシリーズだと思われる。eyeplateは液晶ビュワーもないし初期のエクスリムも単焦点固定焦点の割り切ったカメラだからだ。やっぱり屈折光学系のズームレンズの発想は凄い。
 大きさはクレジットカードサイズ+α、薄さはタバコ1.5本くらい。極めてスリムでフラットなボディだ。お陰でボディ上部に設置した電源ボタンやレリーズボタンはデザイン優先でシワ寄せがきている。特にレリーズボタンはそもそものフラットスリムボディがホールドし辛い上に、構造上左指がレンズに移りこみやすいのでホールディングは不安定だ。そもそも、なんでこんなところにレンズが鎮座する必要があるのか理解できない。ど真ん中とは言わないけれども、レンズのオフセット位置はもう少し真ん中に近い方が何かと都合が良いだろうな。
 もっとも、インターフェイス周りはよく考えられていて不満は無い。さすが2004年のデジカメである。再生時の時の画像の削除や撮影時のマクロモード切替は1アクションで行えるのが望ましい。もっとも、本カメラのマクロモードは広角側で8cm、望遠側で25cmだから寄れる方ではない。もっとも、スーパーマクロモードと言うのがあって広角側で1〜20cmまで寄れるらしいのだけれど、拙僧が弄った限りではどうすれば良いのか解らなかった。ちなみに焦点距離はライカ判換算で38〜114mm。平凡だな。背後の大型液晶ビュワーは見やすいが、エッジの切れが悪いのでピントの確認にはイマイチである。しかし、撮影モードからでも直前に撮影した画像をボタン一つで読み出すことができるので、ズームボタンと組み合わせればそれなりに迅速にフォーカスチェックは可能である。
                  ☆           ☆
 ソニーのデジカメらしくAFモードは多彩だ。スポットAF、中央重点AF、マルチAFの3種類の撮影モードとMFモードを搭載している。AFは大抵の場合はあてになるがピントが合っているかは再生モードでも拡大しないとわからない。5点のマルチAFモードもあてになるようだが、拙僧はスポットAFしか使わなかった。露光モードのシーンモードも使わないので効果は解らない。感度はAutoの他、ISO100〜400まで選択できるが、ISO400ではあきらかにノイズがのっているので使用機会は限定的になるだろう。しかし、手振れしやすいカメラだから感度のゲインアップに頼る機会は多いかもしれない。
 本カメラはスタイリッシュが売りのカメラであるから、ホールディングなどは優先度が低く設定されているのだろう。しかし、晴天下での撮影は中々好ましい。やはり500万画素級は冗談ではないようだ。スナップ者にとって嬉しいのは電源OFF時にもフラッシュモードを覚えてくれているところだ。早々に手放すには惜しいカメラになってきたなあ。

 では、撮影結果を見て頂きたい。

(了:2007/12/12)

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