ソニー サイバーショット DSC−P3について


DSC-P3
取って付けたような単焦点レンズが魅力的だ。

☆ジャンク度☆
不具合無し
撮影可能


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 330万画素級の撮像素子を採用しながら、280万画素級のサイズしか使っていない贅沢さ。

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 レンズカバーが電源とリンクしていないのがお茶目である。

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 ちょっと厚みがあるが、操作系のスペースが確保されていて操作しやすい。

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 モノクロ液晶パネルを搭載し、液晶ビュワーを消したまま撮影ができる。
 バッテリーを長持ちさせる工夫だが、メモリースティックの方が先に足りなくなるな。

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 割ときめ細かな設定ができる。
 液晶ビュワーの下に位置するメニューは当時のソニースタイル。

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 プッシュ式の十字キーは当時のソニーの標準スタイル。
 単焦点レンズを搭載しているので、ズームはデジタルズーム専用である。

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 シルバーの個体も手に入れた。

 本カメラは2001年10月にDSC−P5と共に登場した。世代的にはDSC−P1の後裔機に当たる。このレンズユニットを端にオフセットし、ボディラインをカーブさせたスタイリングは、一時期ソニーのアイデンティティとして認知されたが、爆発的にヒットしたのは翌年に登場した200万画素級のDSC−P2辺りからだろう。本カメラは中々ユニークなデザインとなっている。端的に言うとDSC−P5のズームレンズを単焦点レンズに取り換えたのが本カメラである。既にコンパクトデジカメのサイズに光学10倍ズームを組み合わせたオリンパスのキャメディアC−700ウルトラズームも登場していたが、まだまだズームレンズの伸長にも時間が掛かり、いっそ単焦点レンズでスパスパ撮影したいという希望があった。それに、「ズームレンズ」より「単焦点レンズ」の方が性能が良いというフィルムカメラ時代の伝説も生きていたのだ。不思議なのは330万画素級の撮像素子を搭載しながら、実際に使っているのは280万画素級の面積だけなのだ。レンズのイメージサークルの問題だったのだろうが、フジフィルムが撮像素子の水増しを行っていたのと対照的だ。レンズはライカ判換算で36mmF2.8と使い勝手の良い焦点距離である。ただ、レンズ自体は小さいので正面から見るとフラットなレンズ回りが取って付けたようでキュートである。
 単焦点レンズは実際に起動の速さに貢献しているようだ。不思議なのはレンズカバーと電源スイッチが連動していない。つまり、レンズカバーをスライドさせてから電源ボタンを押下する必要がある。当時のコンパクトデジカメはレンズカバーのメカニズムに難があって、度々問題になったりする例があったから、いっその事、手動にしたのだろうか。いや、単純にメカニズムをケチったとしか思えないな。レンズは起動時にも筐体からはみ出さないので、迂闊にレンズカバーを開け忘れても、勝手に電源ボタンを押したとしても、どこかにストレスを与えることは無い。割と多彩なセッティングが可能で、一種のゾーンフォーカスになるがMFも可能だ。だから、フィルムカメラのようなサクサクしたスナップも可能である。時代的に背面には液晶ビュワーの他に、撮影枚数などを表示するモノクロ液晶パネルを搭載するから、液晶ビュワーを消して光学ファインダーを使用した省エネ撮影も可能だ。実際には本カメラの採用するCタイプのバッテリーはかなり持つので、64MBなり128MBなりのメモリースティックの容量が先に尽きるだろうな。ちなみに、本カメラは128MBまでのメモリースティックにしか対応していない。
                ☆           ☆
 そうそう、肝心な単焦点レンズの描写だが、なかなか侮れない。昔の自分のコンテンツを見返したら、かなりDSC−P5に辛い点数をつけているのだが、本カメラは満足だ。もっとも、拙僧が「単焦点レンズの呪縛」から逃れていないのも確かなのだろうが。

 では、撮影結果を見て頂きたい。

(了:2013/04/14)

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