パナソニック ルミックスDMC−FZ5について


DMC-FZ5

画質も本気印になったお手軽な手振れ補正機構付き高倍率ズーム機

☆ジャンク度☆
不具合なし
撮影可能


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 自慢のライカブランド光学12倍ズームレンズ搭載。

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 張り出したグリップがスイートである。

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 沈胴レンズを伸長してみる。

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 直線基調がマッシブで精悍なボディ。

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 Z字起立する先代に比べて、オーソドックスになったフラッシュ。

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 EVFは情緒的にはイマイチだが、実用に耐える。


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 液晶ビュワーは晴天下でも見やすくなった。
 バッテリーは初期のDMC−FZシリーズ共通なので、1セット用意すると何かと楽しい。

 ライカ判換算で35〜420mmF2.8と、これがフィルムカメラなら地球がひっくり返るようなインパクトの光学12倍ズームレンズに手振れ補正機構を組み合わせ、驚異のコンパクトサイズとして登場したのがルミックスDMC−FZ1である。今では常識的なコンクトデジカメのスタイリングで光学10倍ズームの手振れ補正機構付きのレンズを搭載した物件も珍しくないが、当時は画期的なことであった。しかし、速やかにガジェット雀の間で不満が噴出する。それは画質面であった。コンパクトカメラに高倍率ズームレンズの組み合わせは、オリンパスがキャメディアC−700UZで先行していたが、こちらは手振れ補正機構を搭載していなかった。だが、画質面でオリンパスに分が上がった。ルミックスDMC−FZ1の登場時にはキャメディアC−730UZに進化しており、200万画素級撮像素子のDMC−FZ1に対し、300万画素級撮像素子を奢っていた。もっとも、問題は画素数ではなく撮像素子の大きさにあった。DMC−FZ1および、改良型のルミックスDMC−FZ2は1/3.2型と極めて小型の撮像素子を搭載していたのだ。パナソニックは画像処理で補うとしたが、そういうソフトウェアの補完処理が功を制した試しはない。DMC−FZ3では300万画素級に至ったが、撮像素子の大きさは踏襲した。この撮像素子の小ささが、小型でF2.8の明るさを持った高倍率ズームレンズの胆であったのだ。8mmシネカメラやビデオカメラが、早い段階から高倍率ズームレンズを搭載していた次第と同様だろう。
 そこでパナソニックが満を持して送り出したのがルミックスDMC−FZ10である。これは2.5型の400万画素級撮像素子を搭載し、本気の入ったレンズを奢ったモノだった。画質面では絶賛されたものの、ボディが大型化し、コンパクトというポリシーは後退していた。その後、パナソニックの手振れ補正機構付き高倍率ズームレンズ付きモデルは、コンパクトなDMC−FZ一桁シリーズと、大柄だが高性能なDMC−FZ二桁シリーズの2本立てで展開する。本カメラはDMC−FZ一桁シリーズの後裔機として位置付けられるが、部分的には上位機種のDMC−FZ二桁シリーズの性能を搭載している。
              ☆              ☆
 大きく進化したのは、撮像素子が1/2.5型の500万画素級になった。上位機種のDMC−FZ20並、というか同じ撮像素子かもしれないな。撮像素子が大きくなったので、レンズも新設計になった。ライカ判換算で36〜432mmF2.8〜3.3と若干望遠によって、開放F2.8通しから望遠側が少し暗くなっている。これは潔癖症のガジェット雀には不評だったが、本カメラを単体露出計で撮影する需要は殆どないだろうから、実際には撮影に影響はない。また、背面の液晶ビュワーも大型化している。
 ルックスは変わらずレンズの存在を誇張した主張の強いものである。ただ、エッジの経つような直線基調だった先代に比べて、幾分ふくよかになったようだ。フラッシュ部の起立が特徴的なZ字であったのが、常識的なデザインに変更になっている。EVFの精度も上がっているようだが、特に違いは見受けられない。むしろ、背面の液晶ビュワーが晴天下でも見やすくなった。望遠側ではホールディングのしっかりするEVFがあてになるが、広角側では液晶ビュワーを使った方がスイーティである。
 画質面は明らかに向上した。画素数が多くなったからとかレンズの解像が上がったというのではなく、AFやAEが安定的になった。同じような晴天下でもDMC−FZ1/2では、結構アンダーになったり露出が不安定だった。本カメラではAEの崩れは全くなかった。また、気になったノイズののりもかなり収まっている。当たり前だが良い物である。
              ☆              ☆
 手振れ補正機構付き高倍率ズームレンズというギミックが売りで、本当にクリティカルな画像を撮影したい場合にはお勧めできなかったDMC−FZ一桁シリーズだが、本カメラに至って万能になっている。
 パナソニックからは常識的なコンパクトデジカメのスタリングに手振れ補正機構付き光学10倍ズームレンズを組み合わせたルミックスDMC−TZ1も登場しているが、一眼レフの使い勝手を持つDMC−FZシリーズの方が、より気合が入るものである。

   では、撮影結果(姪運動会編)を見て下さい。

(了:2012/5/31)

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