☆ジャンク度☆
不具合なし
撮影可能
自慢の手ブレ補正機構付き光学12倍ズームレンズ。
大げさなフードが精悍なスタイリングを引き立てる。。
ゴールドの「L」印がルミックスの証。
あまり人間工学的に考えら感じのないグリップだが、そのこびない姿勢がユーザが支持するスタイリングなのだ。
リトラクタブルで稼働状態になるフラッシュ。
無論、勝手にひかるような無粋はしない。
操作系は合理化されている。
液晶ビュワーは晴天下では殆ど見えなくなる。
そんな時には、メインのファインダーであるEVFの活用となる。
バッテリーは初期のDMC−FZ一桁/二桁シリーズ共通なので、1セット用意すると何かと楽しい。
本カメラは、パナソニックの手ブレ補正付き高倍率光学ズームレンズ機ルミックスDMC−FZ1にマニアル露出機能を付加したものである。基本的にマイナーチェンジと言え、主要なスペックはDMC−FZ1と変わらないので、そちらのコンテンツもご覧いただきたい。マニアル機能と言っても絞り優先AEとシャッター速度優先AEを追加しただけである。つまり、先代のDMC−FZ1は、そんなものも搭載していなかったのだ。そもそも、DMC−FZ1DMC−FZ1はお手軽に手振れ補正機構付き高倍率高倍率ズームレンズを楽しんでもらうのがコンセプトで絵作りに関しては、それほど重視していなかった。なので、楽しめそうなシーンモードを用意しただけで、任意の露出を選択することはできなかった。これがガジェット好きの反発を招いた。無理もないと思えるのは、実売ベースで6万円もしたのである。今だったらWズームレンズの付いた中古の一眼が買える程の価格帯だ。実際には用意されたシーンモードで大抵の場合は十分なのだが、弄る喜びもあるだろう。支払った分のサービスは提供してもらいたいものだな。
☆ ☆
それで久しぶりに使ってみた。拙僧の個体は勿論ジャンク駕籠で拾ったものだが、動作は問題ない。大げさなフードが付いて、子供がイキガッテいるようで好感触である。電源はスライドスイッチで誤作動が少ない。起動は4〜5秒と言ったところで当時並みである。ズーミングレバーがレリーズボタンを同軸としたレバー式なのがルミックスのスタイリングである。背面のシーソーボタンよりもEVF使用時には都合がよい。ボディは直線基調で、大して人間工学的に考えたとは思えないグリップが付いている。こういう、ユーザーに媚びない姿勢はガジェット好きには逆に応えるのだとう。グリップだって、満更効果が無いわけではない。液晶ビュワーは晴天下で全く見えなくなる。その為のEVFだが、リフレッシュレートに不満は無いが、画像は荒い。この点はライバルであるオリンパスのキャメディアC−740UZや京セラのファインカムM400Rに比べるとかなり乏しい。大体ピントが合っているのが分かればいいという程度である。EVFでピントが合っていると思っても、実際には思い描いた所にピントが合っていなかったことは、ままある。
同時のフジフィルムの高倍率ズームレンズ機であるファインピクスS605と同時に使用したのだが、性能的にはだいぶ差が付いた。そもそも、本カメラとファインピクスS605では倍も価格が違うのだから、本カメラが少々不満足な結果でも致し方ないだろう。特にフォーカシングに差がある。ファイのピンクスに比べるとスピードも精度もイマイチで、特にダンスチームの激しい踊りに追尾することが出来なかった。こういう、運動会カメラとしては少々不満だ。本気でちゃんとした撮影をしたいのなら、手振れ補正機構なんてなくて構わないからオリンパスかファインピクスを選択し、人間が補正した方がイイ。画質も不足気味で特に望遠側の画像は荒れ気味である。発色も嘘っぽいが、その辺は本カメラの魅力の一つとして考えた方が、本カメラを楽しめるだろう。あくまでもギミックを楽しむカメラである。
☆ ☆
本当に綺麗な画像を撮影したいのなら本カメラは得策ではない。しかし、妙にモダンレトロなデザインや、ひとまずの光学12倍ズームレンズが今でも魅力に感じる。
時が経っても、そういう魅力を残すのは、やはりパナソニックの明確なコンセプトが大きな印象を与えるのだろうな。