オリンパス C−755について


C755
熟成期に入ったコンパクト高倍率ズーム機

☆ジャンク度☆
電池室破損
撮影可能




C755 C755
これが必殺の光学10倍ズームレンズ。
ゴミが入りやすいのがシリーズ共通の悩みだ。


C755 C755
C−7xxシリーズはボロボロの個体が多い。本カメラは電池蓋が破損して完全には閉まらない。
取り回しの良いカメラだけに酷使されたのだろう。


C755 C755
ホットシューを装備。フラッシュが勝手に光らないのもいい。


C755
マルチモード対応で本格的な撮影に耐える。


C755 C755
EVFには視度調整が可能で手抜きが無い。
液晶ビュワーにも、もう少しお金をかけてほしかった。


C755 C755
電源は単三型電池を採用。CR−V3も使用可能。
メディアは今は昔のxDピクチャーカード。


C755
精悍なブラックモデルも用意された。


 新世紀に入ってからのオリンパスはμデジタルもそうなのだが妙に歯切れの悪い端数の枝番を振ったマイナーチェンジを行っている。まるで宿敵ミグをリードし始めた頃のスホーイみたいだ。本カメラは300万画素級のC−740の兄貴分である400万画素級のC−750のマイナーチェンジモデルである。ハード的な変更は無いようで、拙僧もどこが違うのか正確には把握していない。わかったのはピクトブリッジに対応したことくらいである。だからなのか、ネットで調べてみてもメディアによる取り扱いが小さかったようで、詳細なレポートは殆ど見つからなかった。もっとも、C−750だって多くはない。これでは手振れ補正機構を搭載したパナのFZシリーズに比べると不公平である。それほど、ガジェット好きには高倍率ズームレンズと手ブレ補正機構の組み合わせは心地よかったのだろう。
                    ☆             ☆
 ざっとスペックを紹介しよう。撮像素子は400万画素級。これにライカ判換算38〜380F2.8〜3.7の光学10倍ズームを搭載する。最短撮影距離は広角側7cmで更にスーパーマクロモードで3cmまでの接写が可能である。電源は単三型電池4本を使用し、記録媒体はxDピクチャーカードである。
 レンズの明るさが目立つが、本カメラは手振れ補正機構を搭載していないので、レンズの明るさと感度を自動アップするアンチバイブレーションプログラムで対応することになる。AEは妙にシャッター速度が遅くなる傾向があるが、しっかりホールドすれば手振れは頻繁でない。この種のカメラのホールディングはオリンパスには蓄積したデータがあるので上手くできている。EVFも活用すれば便利である。光学ビューファインダーだったら望遠側でパパラクスが生じて使い勝手は悪いだろう。MF時に中央部が拡大するが、正確なピントを確認する制度までは至っていない。しかし、フォーカスインディケーターをあてにしてスナップ用途で使うならAFのタイムラグが無く、有効であろう。本カメラのAFは早い方ではない。時代的には相応の物だと思うが、運動会の徒競走を撮影しようと思ったらMFで置きピンした方が効果がある。ただ、MF/AFの切り替えがメニューボタンの長押しというのは取説を見るまでは気づかなかった。しかし、分かってしまえば階層メニューを掘らなくても済む。むしろ、スーパーマクロモードのような売りの一つになりそうな機能が階層メニューに入り込んでいるのが不可解だ。
                    ☆             ☆
 起動やレスポンスの遅さを感じざるを得ないが、オリンパスらしく多彩なマニアル機能を搭載し、様々な撮影シーンをこなすことができる。これはどんなさじ加減をするか分からないシーンモードが何十種類もあるよりよっぽど好感触だ。
 単三型電池を使用するのも、何かと都合がいいのだが、xDピクチャーカードは頂けない。稀にハードオフで安く転がっている場合もあるのでマメに拾ってほしい。128MBでも120枚くらいは撮れるから、広角系コンパクトデジカメとの併用なら実用にいかがだろうか?

   では、撮影結果(上野動物園散歩編)を見て下さい。

(了:2011/05/27)

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